着物を楽しむことを始めるのには、アンティーク着物から始めて、いろんなタイプのアンティーク着物を着こなしていくことが一番楽しい着物の楽しみ方になってくると思います。
というのも、どのご家庭にも和ダンスの中に、お母さまやおばあさま、伯母さまなど、ご家族ご親戚の方々から頂いた古い着物があると思います。
それにアンティーク着物で着物を楽しむことができる1番のメリットは、お金をかけずに素敵な着物を着て楽しむことが出来ることです。
着物を慣れていくには、やはり着付けに慣れていくことから始めます、それには、練習としてタンスの中にある着物を使って何度も着る練習を繰り返していくことです。そのための帯や帯芯、伊達締めなど着物を着る際に必要な小物類もすべてタンスにあると思います。
そこで、最初はやはり半幅帯を使った着付けから習っていくことになります。
半幅帯での着付を最初にしっかり習っておくと、普段の日常生活はもちろん、浴衣を着るときも簡単に着ることが出来て、着物そのものを普段着にしていくことが出来るようになってくるからです。
最初に着始めるアンティーク着物としては、絣やウールなどの普段に着やすい生地のアンティーク着物を選ぶといいです。タンスをあまり開けていないとシワやシミがあったりするものですが、中にはきれいな状態のままで保管されている着物が見つかると思います。
もし、保管されていた着物の中に、頂いたりしている着物で、着られていたような感じの普段着向きのアンティーク着物があったなら、それを練習から使っていくといいとおもいます。それは生地がすこし柔らかくなっていたりして帯を締めるときなど締めやすい状態になっていることがあるので最初の着物にお勧めです。
普段着に、絣やウールの着物を簡単に着ることが出来るようになったら、気分も少し変わってくるようになります。
着物といえば成人式や結婚式などの正式な機会でないとなかなか着ることが出来ない、そんな時代になっています。だからこそ、普段から着物に慣れ親しんでいくと着物のもつ魅力に包まれて気持ちの豊かな生活を送ることが出来るようになってくるように思います。
夏になれば浴衣を着て花火大会や夏祭りを楽しむことができるようになります。
冬もウールの着物で半纏などをちょっと羽織ると結構暖かく感じてきます。こうして着物が身近な存在になっていけば、どんどん着物を着る生活を楽しめるようになってきます。
慣れていくと、名古屋帯や袋帯なども練習していくようになります。名古屋帯は、締め方に慣れるまでがちょっと苦労します。ですが、慣れたらちょっとした外出もどんどん楽しめるようになってきます。紬や小紋など、ちょっとした外出に重宝しますのでとても素敵な外出着になります。例えば紬では、シンプルなデザインになっている分、流行をあまり気にかけなくてもよく、ずっと長く着ることが出来るからです。「紬は三代にわたって着ることが出来る」という言葉があるほど長く愛用出来るアンティーク着物でもあります。しつけ糸がついているままでは、本当にもったいないほど素敵な着物です。
また、タンスの中には訪問着や振袖などや錦糸の袋帯があってという方もおられると思います。状態が良ければ、クリーニングに出すときれいに礼装として成人式や結婚式などに着ていくことができます。今にはないレトロな雰囲気の着物でおしゃれをすることは特別の喜びも重なって、アンティーク着物の礼装の楽しさを違った形で味わうことが出来ます。
昔の人は、着物を手縫いで縫ってきていました。本当にこの現代ではミシンを使って洋服を作る感覚なので着物を特別視していくことがもったいなく感じられます。
もし、和ダンスを整理する機会があれば、着物に目を通してみたり、手入れをして楽しんでみてはどうでしょうか。