緞子(どんす)とは、布面がやわらかくて光沢が美しく、重量感があるのが特徴で中国宋代に始まった精妙な織物のことをいいます。経糸(たていと)に諸撚(もろより)の本練糸(ほんねりいと)、緯糸(よこいと)に練糸(ねりいと)を用い、繻子(しゅす)組織によって、模様を表した絹の紋織物です。
表具地や帯地、羽裏地に用いられています。
名物裂(めいぶつぎれ)としては、笹鶴緞子(ささづるどんす)、遠州緞子(えんしゅうどんす)などがあります。
現在では、歴史的な緞子(どんす)とは異なる、地紋に光沢のある白生地の染下生地で繻子(しゅす)組織のものを緞子(どんす)と呼ぶことがあり、振袖や訪問着に用いられています。