色無地とは、略礼装用の着物として用いられ模様づけしない、黒色以外の色で染め上げた着物のことをいいます。フォーマルな場面での外出着や、入学式、卒業式などお慶びの場所に着用可能な着物です。五つ紋をつけると格があがり、礼装となり、一つ紋でも略礼装として、着用範囲も幅広くなります。
色の好みで選ぶことが多いですが、それに加えて生地の地紋で選ぶことが大切です。代表的なものをあげると、『向い鶴』『毘沙門亀甲』『扇面』『笹竜胴に桐』などが祝儀に適した模様となり、祝儀、不祝儀ともに使用できるものには『紗綾型』『青海波』『麻の葉』『立涌』などとなります。また不祝儀には、『氷割』『鮫青海波』『菊』などがあります。生地は紋綸子、駒綸子、縮緬が多くみられます。地紋は、地模様ともいい、白生地に織りの組織を変化させ、同じく白で文様を織り出して出来上がります。紋縮緬、紋綸子、紋絽などがあり、文様は古典的なものが多くあります。通常の縮緬よりも布地が複雑でボリュームもあるため、非常に豪華に見えます。合わせる帯は袋帯や織名古屋帯などで、帯揚げ、帯締めは自由です。
色が豊富なので、自分に似合う色を見つけるのもひとつの楽しみですよね。