縫い紋には様々な縫い方があり、それぞれで見え方が異なります。手法とその見え方を知っていると、紋入れをする際にも、自分らしく仕上げることができますね。それぞれの手法と見え方についてご紹介します。
■平糸地引縫い・・・平面的で、生地の目にそって糸を引き、しけ糸で少し斜めにおさえ、目立たないようにしたもの。
■すが縫い・・・落ち着いていて平面的。強手撚りで生地の目にそって糸を引き、同細糸でとめてあります。
■中陰縫い・・・やや立体的。平糸割縫い仕上げがされています。中陰紋として女性に多く使われます。
■まつり縫い・・・細い線を目立たせる縫い方。控えめですが美しく見えます。
■駒つめ・・・駒で、針に通して使えないものを駒に巻き、這わしてとめたものです。
■ちゃら縫い・・・駒つめと同じ器具を使用して、糸の幅をあけて仕上げたものです。
■折り返し縫い・・・撚金を駒に巻き這わして止め、折り返し仕上げとなっています。
■相良縫い・・・撚糸で人張りずつ結び玉を作って仕上げます。立体的な仕上がりになります。
■芥子縫い・・・芥子粒を散らしたような細く目立ちにくい仕上がりが特徴。男性の紋などで控えめにしたい時に使うことがあります。