■茜色
茜色とは、赤い色を茜草を用いて染めた色のことです。日本の赤は紅花で染めたものと、茜草や蘇芳を使って染めたものとがあります。茜草は最も古い染料と言われており、本州以南の山野に自生する植物です。染め始めは薄い赤黄色になりますが、濃い色や深みのある色に染めようと思うと、茜色の美しい色になるまで何度も染めを重ねなければなりません。美しい色にするために、非常に手間がかかっているのです。
■緋赤
緋赤は、やや黄味を含む東洋的な赤色です。華やぎがあり、まわりを明るい雰囲気にさせる緋赤は、昔から親しまれてきた色。緋毛氈は今でも使われており、節句の段飾りや、野点に華やかな色を添える敷物など、ざまざまな場面で目にする色となっています。華やかで温かみがあり、人を惹きつける魅力のある色ですね。