■汗ジミのお手入れ方法
夏は汗をかきやすい季節ですが、着物に汗は大敵です。汗ジミの古くなったものは、どんな技術を使っても、どんな薬品を使っても、とれないことが多いと聞きます。そのため、汗をかいたら、その日のうちにお手入れすることを心掛けていきましょう。着物を脱いだ後、まずは、脱脂綿にたっぷりと水を含ませ、裏からタオルをあてて、強くたたき出すようにすると取ることができます。アンモニアをほんの少量混ぜると効果的ではありますが、アンモニアには、脱色作用もあるので、注意が必要です。
■脱いだ後のお手入れ方法
夏着物に限らず、外出先から帰り、着物を脱いだら、なるべくすぐに衣紋掛けに吊るし、風通しの良い場所で一時間を目安に陰干しをし、着物に残っている、体温や湿気を抜くことが大事です。夏は特に汗をかき、外気の湿気も高いので、習慣づけてすると良いでしょう。陰干しをしながら、着物に付着した汚れを確認しましょう。やはり、一番汚れが気になるところは、衿元です。衿の汚れは、大体が、ファンデーションや白粉類ですので、ベンジンを含めた真綿で軽くたたき出すようにすると、簡単に取れます。裾に関しては、やわらかいブラシやビロード地のものを布目にそって軽くあて、埃を取り除きます。油のような汚れがある場合は、タオルを下にあて、ベンジンで取り除きます。これらより、ひどい汚れは、専門のクリーニング業者に依頼する方が安心です。
■雨に濡れた着物のお手入れ方法
まずは、衣紋掛けにかけ、一晩ゆっくりと乾燥させましょう。次に泥はねや汚れを確認し、取り除いておきます。湿気を含んでいるため、型くずれをしたり、折りスジがわからなくなったりすることもあるので、アイロンで手入れをしておくとよいでしょう。たとう紙にもすぐにはしまわず、もう一度風通しのよいところに吊るしてからしまう方がおすすめです。
ひと手間ひと手間が着物を長持ちすることに繋がります。