喪の装いに向く着物の地紋は、慶弔両方に使えるものを選んでおくと、さまざまな場に着用できます。
きものの地紋(慶弔両用)
■波立涌文・・・波状の線が向かい合い、対照的に繰り返される優美な地紋は、格調高い有職文様のひとつです。
■有職菱文・・・上品な模様として着物や帯に多用されています。飽きのこない柄として礼装に用いられます。
■葡萄唐草文様・・・正倉院文様のひとつとされている地紋。葡萄の蔦を唐草文の主軸とし実と葉を配した模様です。
帯の模様
■梵字文・・・梵字文は仏教に由来しています。簡素で優美なこの文字模様は、略喪の帯としてよく用いられています。
■雲と源氏香が表された意匠・・・略喪の装いにふさわしい上品な落ち着いた模様です。
■蓮華文・・・蓮と波が具象的に表された、喪専用の模様として多く用いられています。
喪専用の帯の模様は蓮華(蓮)、梵字、般若心経、夢字などがよいでしょう。紗綾形、雲、流水などは慶弔両方に使えます。