お慶びの席での第一礼装で、絵羽の裾模様が入った地色が黒ではなく、色の地の留袖のことを色留袖といいます。未婚既婚を問わずに着ることができますが、五つ紋付きは黒留袖と同格ですので、未婚女性の最上格となります。この場合は比翼に仕立てます。また、結婚式や披露宴に参列する親族が色留袖を着る場合もあります。三つ紋、一つ紋にしたり、洒落紋をつけると準礼装になり着る機会が増えます。その際は伊達衿を用います。帯は金銀をあしらった吉祥文様の袋帯を、帯揚げや帯締め等の小物にも同様に格調高いものを合わせます。
■半衿・・・黒留袖とどうよに、白の塩瀬が基本。繭府は白の縮緬地も用います。
■比翼・・・白の比翼を衿、を出口、振り、おくみに。伊達衿で代用することができます。
■紋・・・黒留袖と同格の五つ紋の他、三つ紋や一つ紋も。
■帯揚げ・・・基本的には白の綸子か総絞り。五つ紋以外の場合は色付きでもよいです。
■帯締め・・・基本は黒留袖に準じます。五つ紋以外の場合は色付きでもよいです。
■帯・・・金銀をあしらった袋帯が基本。紋の数によってやや軽めでも可。
■長襦袢・・・五つ紋付の場合は白、それ以外は淡い色のぼかしなどでもよいです。
■扇子(末広)・・・黒または象牙の白骨のものを用います。金銀の地紙のものは祝儀用です。
■バッグ・・・草履とおそろいのものや、金銀をあしらったものを用いましょう。
■草履・・・礼装用には台と鼻緒が同色で、かかとの高いものを合わせます。