■足袋
足袋にも色柄の入ったものがありますが、お茶席では必ず白を履きましょう。白い足袋はどんな着物にも合い、着物姿全体を引き締めます。こはぜが3枚~5枚のものがありますが、着物の裾と足袋の足首から肌が見えない方がよいので、4枚か5枚のものがよいでしょう。ただし、長時間座ることがある場合は5枚だと足がしびれやすくなりますので注意しましょう。素材は羽二重、木綿、合繊のものなどがありますが、一般的には洗うことができる木綿が多く、夏足袋、冬足袋があります。ほかには、数は少ないですが盛夏用に単仕立ての足袋もあります。外出用の足袋カバーなどもありますので、外を歩くときは足袋を汚さないために利用するのもよいですね。新しくおろす足袋は、一度水を通してから履くとすんなり履くことができます。また、お稽古やお茶会には替えの足袋を用意し、足袋を入れて持ち歩き、待合などで履き替えます。
■草履
和装に不可欠な草履、素材は布、革、ビニール、綴れ、佐賀錦など、夏物には絽やパナマなど様々なものがあります。若い方はかかとを高めに、年配の方はかかとを低めに、と意識するとよいでしょう。お茶席には草履の決まりがありませんが、着物とのバランスを考え、あまりかかとが高すぎず、派手すぎないものを選ぶとよいでしょう。しかし、初茶会などのおめでたい趣向のものには、金銀のものでも結構です。
■雨の日の装い
和装にとって雨は大敵です。とはいえ、雨だからといって出かけないわけにはいきません。着物は裾が足首あたりまであることから、雨のはねを特に気を付けなければいけません。そこで、着物や帯などを雨から守るために、また訪問先の畳や床を汚さないために和装ならではの雨対策をします。まず、外出する際には道行コートなどの代わりに撥水加工を施した雨コートを着用します。これは着物の裾が出ないように足元までの長いものを選びます。訪問先では玄関の前で脱いでから伺います。また、草履には雨や雪の際にビニールでつま先を保護したものが市販されていますので、利用してみてもよいでしょう。雪の多い地方などでは重宝されます。